• なにわの伝統野菜とは
  • HOME >

なにわの伝統野菜とは?

なにわの伝統野菜

img

古代の大阪の難波津は遣隋使や遣唐使の行き交うアジアの窓口でありました。
その後も商業や海運の盛んであった大阪には、全国よりおいしい食材が集まり、それとともに料理屋などが多く見られることとなりました。
大阪が「天下の台所」といわれる所以はこのような歴史的背景にあったのです。

こうして独自の食文化が発達した大阪ですが、河内平野が野菜の栽培に適した肥沃な土地であったことから、府内においてもまた、さまざまな野菜作りが盛んに行われていました。

img

天保7年(1836)の「新改正摂津国名所奮跡細見大絵図」という文献によれば、だいこんは守口・田辺、かぶは天王寺、なすは鳥飼、にんじんは木津、しろうりは玉造・黒門・木津、くわいは吹田など列挙されています。
しかし残念なことに、これら大阪独自の野菜は、生活の洋風化により煮炊きや漬物に適した野菜の消費が減ったこと、また、広域に流通できる商品がのぞまれたために、大量に安定して一年中供給できる品種ばかりが生産されるようになったことなどから、その姿がほとんど消えようとしていたのです。

けれども今ふたたび、これらの「なにわの伝統野菜」がクローズアップされようとしています。
それぞれの伝統野菜は、その種本来の味が濃いことが特徴です。その野菜の風味の濃厚さゆえに滋味あふれる料理ができると、その美点が見直されてきたのです。

img

旬茄では自家栽培の農家などから原種の種を譲り受けるなど、消えつつあった伝統野菜づくりの復活に取り組んでいます。
「なにわの伝統野菜」には、漬物に適した野菜が数多くみられます。
そして、これらの野菜を用いた漬物は前述のようにそれぞれの野菜本来がもつ旨みが濃厚で、個性あふれる味わいが楽しめるのです。

↑このページの先頭へ